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万博の大福袋

平成22年8月


  上海市政府は上海万博開催の1か月前に、万博会場やインフラ建設のため生活上多大の不便をかけた上海市住民に感謝を表すため、万博「大礼包」(大福袋)を配布すると発表し、大きな反響を呼びました。
  「大礼包」の中身は
1.上海市政府による上海市住民への
  感謝の手紙
2.160元(約2,000円)の万博入場券1枚
3.200元(約2,600円)分の万博記念の
  市内交通カード1枚
4.市内交通案内地図1枚
5.万博マスコット「海宝」のピンバッジ1個
  「大礼包」の配布対象は、同居者が2人以上の上海市内の家庭で、上海市戸籍を有する上海市民以外に、他地域の戸籍者で上海市長期滞在の居住証所有者と半年以上住む臨時居住証所有者、居住登録してから半年以上上海市に在住の外国人家庭なども含まれ、約800万世帯となっています。本当に配るとしたら、万博入場券と交通カードの単純計算だけで368億円に達し、相当大きな出費になりますので、情報が発表された当時は、まさかと思われる人が多く、「大礼包」の内容についてもいろいろと憶測が飛び交っていました。
  たとえば、配る万博入場券は、万博の会場ではなく、万博開催を祝うイベント会場の入場券だとか、交通カードも同様に、記念カードとしての価値は200元となるが、交通カードとして利用する場合は別途お金をチャージしなければならないとか、さまざまなうわさが飛び交っていましたが、5月15日に「大礼包」の配布作業が開始されてから、ようやく騒ぎが収まりました。
  配布は、各家庭がその管轄地の居民委員会(町内会)で要請された証明書類を持って申請登録をして、その後大礼包を配ってもらうというかたちで行われています。ただし、領収した万博入場券は、地域によって6月、7月、8月などと利用可能な月が指定されています。個人の都合で、指定された月内に利用できない場合は、無効になります。それに、大礼包は世帯毎に1つであるため、入場券は1枚しかもらえず、家族連れで行く場合は、入場券を追加購入しなければならず、収入の低い世帯には負担になります。それを狙って、100〜120元という値段で市民から買い集めて、140〜150元でインターネットを通して転売する転がし屋も出現しています。6月28日の新聞記事によると、同日時点で、「大礼包」として配った6月を利用期限としている約250万枚の入場券の内、まだ70万枚が利用されていないことが万博事務局の統計でわかりました。
  「大礼包を配るのは、その他の家族に入場券を買わせたいだけだ」と不満の声も聞こえますが、政府からプレゼントをもらうことが珍しい一般市民にとっては、万博大礼包はやはり嬉しいものでしょう。また、それによって万博の開催に至るまでの苦労が精神的にいささかでも報われたような気がするのではないでしょうか。

ソウ  コン  
(宋 坤 )